【ご相談内容】リボ地獄から脱出するには個人用民事再生

キャッシング・ショッピングなどをして複数のクレジットカードを利用してまいりました。

もともとは、全部、一括払いでやっていたのですが、数年前から、給与が下がり続け、他方で、むしろ、支出は増え続けてきてしまいました。

そのため、月々の支払いの衝撃を和らげるために、段々とリボ払いを増やしていってしまいました。

何より、支払い期日が迫ってくると、クレジットカード会社から、

『●月〇日引き落としがある』

という連絡と、

『今ならリボ払いに変更できる』

『リボ払いに変更するとポイントが付く』

という案内が来るので、むしろ、リボ払いの方を、クレジットカード会社は推奨しているのかな、と思い、 確かに支払いも助かるので、リボ払いを増やしていきました。

しかしながら、昨日、キャッシングをしようとしたら、

『限度額を超えている』

とエラーになってしまいました。

そこで、改めて、自分の負債額を確認したのですが(今まで、怖くて現実から目を背けて、確認することができませんでした)、5社(クレジットカード5枚)合計ですごい金額になってしまっていました。

破産するなんていう事は現時点で考えられないですが、個人用民事再生とかあることが分かりましたので、自分の場合できないかなあ、と考えています。

 
【ご回答】~弁護士(新潟市・新潟県)から~

リボ払い(リボ地獄)

なぜ、クレジットカード会社は、特典をつけてまで、リボ払いを勧めるのか?

キャッシングの場合には、一括払いであれば1か月分しか金利をとれませんが、リボ払いにすれば金利を長くとれるからです。

また、ショッピングの場合には、本来、一括払いであれば、金利をとれませんが、リボ払いにすると金利がとれるようになります。

しかも、この低金利の時代、金利は15%とか18%とかの高金利です。

皆、どうしてリボ地獄に陥っていくのか?

他方で、リボ払いを利用する方は、 (支払総額は多くなっていますが) 一瞬、支払いが楽になります。

利息がつくとか高くなるとかは、結論的にはそうなのですが、支払う側(返済する人)にとって見れば、どうしても目の前の支払期日において、いくら支払うかが重要になってきます。

今月の月末にカード払いにしたショッピングの支払いが迫っているとします。

支払額は10万円です。

利息は付いておりません。

しかし、リボ払いにすれば、利息は18%つきますが、目の前の支払いは、1万2000円で済むとします。

そうなると、財布の中、銀行口座の残高がいくらあるかが問題となってきますが、お金が5万円しかないとすれば、仕方がないですよね。

そういう具合で、段々とリボ地獄に陥っていくわけです。

リボ地獄の解消

以上の通りですので、リボ地獄を解消するために、可能な限り、繰り上げ返済するしかありません。

ですが、通常は、大体、リボ払いが限度額が一杯までいかないと、なかなかリボ払いを解消しようという決意ができません。

そして、その時点では、繰り上げ返済など、なかなか難しい経済状況ではないかと思います。

ですので、債務整理が必要になってくるかと存じます。

任意整理か個人再生か

リボ払い解消のためでも、破産はしたくないということですと、残る債務整理 方法は、任意整理か個人再生ということになります。

1)リボ払いと任意整理の違い

リボ払いも任意整理もどちらも長期分割払いの支払いをする形には変わりがありませんが、違いは、リボ払いは、利息がつくのですが、任意整理は、利息がつきません。

他方で、任意整理は、いわゆる信用情報機関に登録されます。

いわゆるブラックリストにのる、というやつです。

また、任意整理の場合には、期間は長くても7年程度が債権者側の許容範囲であると思います。

2)リボ払いと個人再生の違い

リボ払いも個人再生もどちらも分割払いの支払いをする形には変わりがありませんが、違いは、リボ払いは、支払い期間も長く利息が発生するのですが、個人再生は、支払い期間は3年ないし5年と短く利息が発生しないのです。

また、個人再生は、任意整理と同様に、いわゆる信用情報機関に登録されます(ブラックリストにのる)。

ただし、個人再生は、任意整理と異なり強制的に元本がカット(債務圧縮)されます。

その方の保有財産の状況によりますが、債務総額の約8割程度、債権カット(債務圧縮)される場合があります。

また、個人再生は裁判手続きになりますので、任意整理と比較すると、手続きもそれなりに大変です。

最後に、任意整理も個人再生も、司法書士や弁護士に依頼すれば、それぞれ費用(司法書士報酬、弁護士報酬)がかかります。

~いかがでしたでしょうか。以上、弁護士(新潟市・新潟県)から、リボ地獄の解消方法として、任意整理及び個人再生について、リボ払いとの比較において、ご説明いたしました~

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