【ご相談内容】弁護士の無料債務相談に行った

新潟県加茂市に住んではいますが、仕事は新潟市に行っております。

住宅ローンも含めて借金がどうにもならないので、弁護士の「無料債務相談」というのに行きました。

「住宅ローンが大変だから、家を売ったらどうか」

と言われたのですが、家を売っても、どうせ、どこかに家を借りて家賃を支払うのであれば、同じことです、

なので、

「家賃は捨て金だけど、住宅ローンは支払いが終われば自分のものになるから、住宅ローンは支払い続けたい」

と言いました。

そしたら、

「個人再生という手続きがあって、住宅ローンの条項をつければ、住宅ローンはそのままで大丈夫」

と言われました。

それで、ほかの「JA」とか「ろうきん」とかで借りた金は、なるべく安くしてもらえるということでした。

「それでは、その【個人再生】で、ひとつ、よろしくお願いします」

と言ったところ、

「いやいや、そのためには、費用が必要ですが、一括で支払えますか?」

と言われて、

「無料じゃないんですか?」

って驚いて聞いたら、

「相談だけなら無料ですが、実際に、個人再生の手続きをするなら、大体50万ぐらいは頂戴します」

「分割払いなら、半年以内に、お願いします。1か月だと8万程度積み立ててください。」

「住宅ローンは遅れちゃうと面倒なんで、こちらもしっかりと払って下さい。」

と言われてしまいました。

住宅ローンが毎月、7万5000円で、ボーナス払いが月10万円加算、

そして、個人再生が月8万円とかなりきついというか正直無理です。

借金が現在約900万円ありますが、それの支払いとあまり変わりがないです。

給与は月手取りで22万円です。

賞与は、大体40ぐらいは出てます。

みんな、どうやって個人再生の弁護士費用の工面をしているのでしょうか?

【ご回答】~弁護士(新潟市・新潟県)から~

個人再生の費用の準備

そうですね。手取り給与が月22万円だとすると、

住宅ローン7万5000円と個人再生の弁護士費用を月8万円支払うと、月6万5000円しか残らないですよ。

さすがに、ちょっと厳しいのではないでしょうか?

賞与が40万出るということですから、ボーナス払い月加算が10万出ていくとして、30万程度の余裕ができるので、そこで調整するしかないのかという気がしますが、いかがでしょうか?

ちょっと、まったくのゼロから半年間で個人再生の費用を積み立てあげるのは難しい感じですが、その弁護士に頼んで、積立期間の猶予をもらえないのでしょうか?

お願いしてみるに越したことははないと思います。

みんなどうやって積立しているのかというと、やはり、

(1)分割払いでコツコツ積み立てる

というのが一番多いですね。積立回数・期間は事務所によってかなり違います。

分割OKとは言いつつも、3回程度しか認めないところもあります。

無限(?)に認めてくれるところもあります。

※ただし、もはや、これは「お金の準備ができたらいつか申し立てられたらいいですね。」の域に入っている感じです。

(2)親族、会社の社長等に立て替えてもらう

これも、よくあります。

ですが、これは、もっぱら、親族や会社の方が協力してくれるか否かの、一方的な恩恵におすがりするものですので、たまたま、そのような方がいる場合だけの話です。

(3)借り入れの余剰を充てる

個人再生をするぐらいですから、借金の返済も、もはや末期なのでしょう。

借金の返済のために、いろんなところから借りたり、返したりを繰り返している方もいると思われます。

ただ、そのようなこをしても、債務がどんどん膨らんでいくばかりですので、 一時しのぎの返済行為をするよりも、個人再生のための弁護士費用に充てたほうがいいです。

(4)何かを売却する(保険を解約する)

個人再生をしても、たしかに住宅ローンは支払い続けられるのですが、自動車のローンは支払いが禁止されます。

というよりも、住宅ローン以外の債権は、原則として、すべて返済が禁止されます。

そして、その自動車に所有権留保がついている場合には、信販会社に車が引き上げられ、強制的に売却され、売却金を残債務の返済に充て、余剰があれば、返してもらえます。

その場合には、その余剰金は、弁護士費用の積み立てに使えます。

また、生命保険の解約をして、その解約返戻金を弁護士費用の積み立てに充てることもできます。

個人再生の費用の準備(当事務所の場合)

当事務所でも個人再生のための弁護士費用の分割払い(積み立て)を認めておりますが、そのための回数・期間は、2年~3年ぐらいです。

ですが、その期間の間に、債権者が待ちきれなくて訴訟を起こしてくる場合もあります。

そうなりますと、判決に基づいて、給与の差し押さえをされる等のリスクが生じてまいります。

また、その間に、自分の経済事情が変動して、個人再生ができなくなるかもしれません。

さらに、個人再生の場合には、自己破産と異なり、大幅に債務は圧縮されるとはいえ、支払いが残る債務整理なので、遅延損害金もばかになりません。

ただ、さすがに、売るものもない、保険もない、立て替えてくれる人もいない、という状況では、コツコツ積み立てるしかありません。

可能な限り、早く、積み立て上げるよう頑張ってください。

先の見えない返済を終わらせるためにも、頑張ってください。

~いかがでしたでしょうか。以上、弁護士(新潟市・新潟県)から、個人再生の弁護士費用の積み立て方についてご説明致しました。~